バレエが育んだ感性。 堀田真由が纏う、しなやかな美しさ
柔らかな笑顔と美しい所作に目を奪われる俳優・堀田真由さん。
レペットの世界観とも共鳴する、凛とした佇まいと豊かな感性の源に迫ります。
インタビュー・対談
バレエによって培われた、
空気を纏う力
幼いころから打ち込んできたというバレエ。
堀田さんにとってバレエとはどんな存在ですか?
「バレエは私という人間を語る上で一つの大きな要素です。何かを表現したい、自分を表現するという点において、バレエから学んだことはすごく多い。身体のラインだったり、呼吸、目線や表情の作り方だったり、いろいろなことがありますが、空気を纏う力を学んだことは大きいです。いま女優としてお芝居をしていても、セリフの間の取り方、所作や目線の動かし方など、存在感だったり、雰囲気を纏う力だったりというのは、すべてバレエから学びました。バレエに打ち込んだのは6歳から16歳までですが、人として成長し、確立していく時期にバレエと向き合ったことで、私の中に核となるものが築かれたのかなと思います。」
レペットはバレエをルーツに持つブランドです。
普段から履いていただいているそうですね。
「レペットは長年愛用していて、とても親しみのあるブランドです。エナメルだったり、スエードだったり、フラットや少しヒールのあるものも履きますが、ほとんどが黒のバレリーナ。私はバレエをやっていたこともあって足の横幅が広めですが、心配なく履けて圧迫感もなく、脱げることもありません。履き心地がよくて動きやすいのが魅力です。」
今回着用したシューズの印象はいかがでしたか?
「いつも黒い靴ばかりなので、今回履いたような柄物はとても新鮮です。ファッションに取り入れて差し色にするのも面白いですし、今日のコーディネートみたいな柄×柄のスタイリングもすごく可愛くて、いつもの私だと勇気がいりますが、挑戦してみたいなと思いました。タイツと靴を組み合わせたコーディネートも素敵で、パリジェンヌみたい。この秋冬、ぜひ私も真似したいです。マイケルは今日はじめて履きましたが、革が柔らかくて、軽くて、とても履き心地がよくて。足を覆うローファーだと最初は痛いかなと思ったのですが、履いた瞬間からシンデレラフィット。ちょっとヒールがあって、スタイルアップできるところも嬉しい。」
アートに刺激を受け、
言葉にときめく
堀田さんは普段からアートに触れる時間を大切に
されているそうですね。
どんなところに魅力を感じるのでしょうか?
「アートは正解のないもの、自分で価値を決められるものだと思います。だから、お休みの日はどこの美術館で何をやっているかチェックして出かけるようにしています。最近は東京都庭園美術館で開催されていた陶芸家のルーシー・リー展に行ってきました。陶芸の歴史から始まり、時代や世界を知ることにつながるとても興味深い展覧会でした。一方で、行ったけれど全然わからない、好みではなかったという展覧会もあるんです。それでも “私はこういうことに興味があるんだ”とか、“知らない世界だからこう思ったのかな”とか、自分を知るきっかけになります。パリを訪れたとき、アートが当たり前のように生活の一部であることにカルチャーショックを受けました。日本だとなかなかそうもいかないので、できるだけアンテナを張って、自分から刺激を受けにいくようにしています。」
ご家族にもアーティストが多いとか。
「祖母がモラというパッチワークを作っていたり、伯父はブロードウェイにも出ていたダンサーだったりと、芸術に関わる人が家族に多いこともあって、幼いころからそういった情報に触れる機会が多く、環境で養われたことも多いと思います。いま一緒にアートを観にいく友人にはいろんな世代の人がいるんです。良い影響を与えてくださる方がまわりに多いのは、本当にありがたいことです。」
レペットのクラフトマンシップにも興味を持って
いただきました。
「ものづくりに惹かれるので、レペットの靴がどうやって作られているのかすごく気になります。レペットの靴はとにかくフィットして動きやすいですよね。一足一足が職人さんの手仕事で作られていると聞いて納得しました。この履きやすさは伝統の技術から生まれているんですね。」
堀田さんの心に響くもの、ときめくのはどんな
ものなのでしょう?
「美術やファッションなど、ときめくものはいろいろありますが、何よりも言葉でしょうか。人と話しているときもそうですし、日常の中で出会うものもそう。商品の名前などにもときめきます。どうしてこの名前になったのかな?って。レペットの靴の名前サンドリオン(=フランス語でシンデレラ)とかマイケルも素敵ですよね。小説を読んでいても、“あ、この言い回しはいいな”とか。どうしたらこんな豊かな言葉が出てくるのだろう、どんな生活をしているのだろう、とか。言葉のもっと奥にあるものを想像するのが好きで、美しい言葉を使う人のその表現、感性に惹かれることが多いです。言葉を入り口にして、そこから世界が広がっていく気がします。」
しなやかな美しさは、
自然体の自分を
受け入れることから
女優という仕事をする上で、心がけていることは
ありますか?
「一番大事にしているのは、傾聴です。お芝居には限らないですが、会話というのは、話をよく聴くことによって変わってくると思うんです。セリフにはあらかじめ決まっている流れがありますが、それを事前の準備の範囲で終わらせないようにしています。相手の言葉をよく聞くことで、こちらの対応も相手とのキャッチボールも変わってきます。ですから、お芝居だけでなく、日常の中でも、傾聴を大切にしています。」
堀田さんの柔らかな中にも芯のある美しさの秘密
を教えてください。
「体と心が良い状態で仕事と向き合いたいので、まずは健康であることが大事。体調管理は欠かせないですね。当たり前のことですが、その当たり前が最優先です。役によっては短期間で体重を落とすなど、無理も多い仕事なので、一層健康でいたいと思っています。質のよい食事と睡眠はもちろん、足りないものはしっかりサプリメントで補うなど、自分の体と相談しながら、必要なものを選択して取り入れるようにしています。ちゃんとリフレッシュもして、楽しく自分をケアして、健康を保つように心がけています。」
オフの時間はどんな風に過ごしているのでしょう?
「お仕事でいろいろなキャラクターを演じさせていただくことが多いので、役に入っていないときは、自分らしくいる感覚を忘れないようにしたいと思っています。ですから、家族と過ごしたり、学生時代の友人と会ったり、フラットに一人の人間として私と向き合ってくれる人との時間は大事です。ただ、私は割とまわりに気を遣うタイプなので、人と会うと疲れそうなときは家でリラックスするし、誰かと話すことで気持ちが整いそうなら人と会うとか。だんだん自然体の自分を受け入れられるようになってきました。自分がわかるようになったことで、無理してまわりに合わせたり、頑張りすぎたりせず、自分を甘やかすこともできるようになりました。」
素の自分に戻ってリラックスするのはどんなとき
ですか?
「私は動物が大好きなので、いちばん素の自分に戻れるのは、動物と過ごす時間ですね。友人の家の猫ちゃんに会いに行ったりするんです。動物は愛情深くて、言葉がわからなくても心がつながっている感じがするので、一緒にいると癒されるし、解放されますね。」
堀田 真由
1998年生まれ。2015年にWOWOW 連続ドラマW 『テミスの求刑』でデビュー。その後、NHK連続テレビ小説『わろてんか』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、ドラマ『アンチヒーロー』『御上先生』『僕達はまだその星の校則を知らない』など話題作に数多く出演。近年の出演作にはドラマ『一次元の挿し木』、映画『私はあなたを知らない、』、映画『八つ墓村』があり、2027年2月11日には主人公の声優を務めたオリジナル長編劇場アニメーション『ghost/夜の果て』が公開。今後も多数の作品への出演を控えている。







