“À VOS POINTES” プロジェクト

À vos pointes(ア・ヴォ・ポワント)プロジェクトにご賛同いただきました皆様のおかげで、レペット財団は500足を超える使用済みポワントシューズを集めることができました。回収された一足につき一足の新しいポワントシューズが、レペット財団の支援対象校へ送られました。皆さまのご協力のおかげで、ブラジルやキューバのダンススクールに通う子どもたちが、ダンスに必要な用具を手に入れることができました。

数ヶ月後、回収された使用済みポワントシューズは丁寧に仕分けられ、一路国立高等装飾美術学校へ。そこで再びアートの魔法がかけられます。生徒たちがどのようにして使用済みダンスシューズに新しい命を吹き込んだのか、ぜひご覧ください。

500足のポワント
ローラ・ペレス・ゲッター

「まるで大切な遺品を扱うように、私は段ボールの中に何百足も積まれたポワントシューズの山を慎重にかき分け、使い込まれているけれど素敵なポワントを一足ずつ選び出した。ピックアップしたポワントをトロフィーのように組み立ててみると、私の心はポワントに引き込まれ、そこに宿る過去の記憶に想いを甦らせる。熾烈な旋風の中、ポワントはアートの世界に触れ、名作映画のセットを幾度もめぐりながら姿を変えていく。いつのまにかゲームの世界にいざなわれた私は回り続け、バランス感覚を失うまで高揚感を味わっていく。」

カリオン
リュシル・コルネ・リシャール

「ダンサーたちが純粋で滑らかな美を追求するために、どれほどの苦しみと努力を重ねているのだろうか。私はその逆の方向に思いを巡らせ、これまで道具であったスリッパが、物語の中心的な存在になりえるということに気づく。まるでアルマンが対象を増殖させ傷つけるように、私はスリッパに挑み、荒々しい美の最終形を作り上げた。ダンサーの身体はまるで動物のよう――私たちはそれを飼いならし、鍛え、傷つける。ポワントは傷跡、記憶、そして遺物となるのだ。」

ストーリー
マチルド・ゲガン

ENSAD(国立高等装飾美術学校)の学生
「2か月間、子どもや高齢者、友人、見知らぬ人、そして数人のアーティストから、ダンスにまつわるコメントを集めました。それぞれのポワントシューズが素敵なストーリーの証人となり、その出会いのすべてをコミックの形で表現しています。」「私のアート プロジェクトで目的とするのは、素敵なストーリーを体験し、それを語れるようにすることです。」「ポワントシューズ一つひとつが素敵なストーリーの証人となったのです。」

リヴィテーション
アンヌ=クレール・エンリ

同じ動作の繰り返し、個人と集団の努力を表現する。積み重ねられたポワントは、忍耐、そしてダンス作品を生み出すために必要な努力を表す象徴。それは、完璧で精密なビジョンを振り付けに反映させ、最終形を観客へ届けるまでの苦しい過程を表している。この激しく乱れるポワントシューズの旋風は、その瞬間の宙に浮いたようなビジョンを包み込み、守り、形作っている。そして、役割が入れ替わる――まず印象的なのは、作品の進化そのものなのだ。「この激しく乱れるポワントシューズの旋風」

Dance for Life
Foundation